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Thomson Reuters、法律モデル「Thomson」を発表:Snowdonの重みを継続学習し、まずCoCounselの文書レビューに導入
Thomsonは、Imperial College LondonのオープンウェイトモデルSnowdonを基盤とし、WestlawやPractical Lawなどの独自データと法律専門家のフィードバックを用いて中間学習とポストトレーニングを実施した。公式評価では、引用の検証可能性が汎用フロンティアモデルを上回ったとされるが、完全な技術レポートの公開と独立した検証はまだ完了していない。

Thomson Reutersは、独自の大規模言語モデル「Thomson」を正式に発表した。最初の本番導入先はCoCounsel LegalのTabular Analysisで、大量の文書を構造化してレビューするために使用される。CoCounselが単一モデル構成に移行したわけではない。Thomsonはドメイン上の優位性を持つタスクを処理し、それ以外のタスクは引き続きサードパーティーのフロンティアモデルへルーティングできる。管理者は代替モデルを選択することも可能だ。
これはゼロから事前学習した基盤モデルではない。公式発表によると、現行バージョンはImperial College London FAIR LabのオープンウェイトモデルSnowdonを出発点としている。まず、Westlaw、Practical Law、Checkpoint、Reuters Newsからデータを選定し、クリーニング、重複排除、混合を行ったうえでcontinued pre-training(継続事前学習)を実施した。その後、法律専門家が作成した複雑な評価ルーブリック、選好データ、ツール使用の軌跡を用いてポストトレーニングを完了した。これまでに使用されたThomson Reutersのコンテンツは、全体の1割未満にとどまる。
チームは、ドメイン特化型ファインチューニングによる「catastrophic forgetting(破滅的忘却)」の防止を学習目標に掲げ、とりわけ早期に劣化しやすい指示追従能力を重視した。公式結果では、Thomsonの指示追従に関する総合スコアは0.914だった。また、社内で作成した53問の法律調査問題からなるDeep Researchテストでは、Westlaw/Practical Lawへのアクセスを有効にした場合、「各主張が引用元によって裏付けられているか」を項目ごとに検証するfactualityスコアが0.83となった。これに対し、公開ウェブを自由に検索できる2つのフロンティアシステムは、それぞれ0.65と0.68だった。
プロジェクトには2年間で約4,000万米ドルが投じられ、人材とコンピューティングの費用が含まれる。報道によると、最終学習1回のコストは約45万米ドルだった。このアプローチは、高品質な独自コーパスを保有する企業にとって実務的な意味を持つ。競争上の参入障壁は、パラメータ規模からデータ利用権、専門家による評価ルーブリック、再現可能なドメイン評価へと移る可能性がある。
ただし、公開された表には、業界ベンチマーク、社内の長文コンテキストテスト、LLM-as-a-Judgeによる評価が混在している。モデルサイズ、学習token数、基盤となったSnowdonの完全な仕様も開示されていない。完全版の技術レポートは今後公開される予定であり、小規模なオープンウェイト版と外部APIも現時点では計画段階にすぎない。したがって、現段階でベンダーによる評価を、Claude、GPT、Geminiを全面的に上回った証拠と解釈すべきではない。