代理記憶研究
TEPA、期限切れのエージェントメモリを取り消し、反転タスクの成功率を21.0%から95.0%へ向上
TEPAは長期メモリに取り消し可能な有効状態を導入し、新たな証拠によって覆された内容を通常の検索対象から除外しながら、監査記録として保持する。この手法はシングルホップの矛盾を解消できる一方、マルチホップや262Kの長大なコンテキストではほぼ機能しない。

エージェントメモリは通常、「この内容は関連しているか」だけを判断する。これに対しTEPAは、「それが現在も有効か」も同時に判定するようシステムに求める。研究チームは観測データを、conflict key、証拠、状態、矛盾の履歴を持つ precedent(先例)として記録した。同じキーに対して十分な反証が現れると、古い項目は active から revoked に移行し、通常の検索対象から外れる。ただし、監査や将来の再有効化に備えてアーカイブ領域には保持される。完全版ではさらに、支持証拠、反事実、汚染チェックによって更新候補を検証し、一度の誤ったツール実行結果が長期知識を直接上書きするのを防ぐ。
各シードに160件のタスクを含む計50シードの隠れたルール反転実験では、完全反転フェーズにおけるappend-onlyとlast-write-winsの成功率はいずれも0.210で、メモリなしの0.309さえ下回った。一方、TEPAは0.950に達した。実際のファイル読み書きとツール実行を使用した場合、前者3方式はそれぞれ0.203、0.203、0.298だったが、TEPAは引き続き0.950を記録した。取り消し機構を削除するとスコアは0.211まで低下した。この結果は、主な改善が単にプロンプトへ情報を追加したことではなく、期限切れのprecedentをactive setから除外したことによるものだと示している。
外部ベンチマークMemoryAgentBenchのSH-6kでは、結果はより控えめだった。TEPAのsubstring exact matchは0.890で、キーごとに最新値を保持する単純なキャッシュと同等にとどまった。SH-32kでは0.680、MH-6kではわずか0.040まで低下し、SH-262kではゼロだった。この手法が解決するのは単一の事実のライフサイクルであり、マルチホップの推論チェーン構築や超長文コンテキストからの情報選択ではない。もう一つの制約は、実験で構造化されたconflict keyを使用している点だ。キーに20%のノイズを加えると、反転成功率は0.777まで低下した。本番システムにとって有用なのは、validityとrelevanceを分離して保存するという考え方である。しかし、オープンエンドなメモリからconflict keyを確実に抽出する方法に加え、論文が独立した実装リポジトリを提供していないことも、再現に先立って解決すべき課題として残る。