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開放模型

IBM、Granite 4.2で3つの密な推論モデルを公開。ただし公式文書で訓練の出発点に食い違い

Granite 4.2は、3B、8B、30Bの3サイズで、切り替え可能な思考モード、ネイティブなツール呼び出し、最大512Kのコンテキストを備え、Apache 2.0ライセンスで提供される。8Bと30Bにはサンドボックス型のエージェント強化学習が施されている一方、ゼロから事前学習されたかどうかについて、モデルカードと技術記事の記述が矛盾している。

Simon Greig · CC BY 2.0 · Image source
zh-Hant

IBMは8月25日、Granite 4.2をリリースし、3B、8B、30Bの3つのdecoder-only密結合Transformerモデルを公開した。いずれも完全思考、低計算量思考、非思考の各モードをサポートし、vLLMおよびSGLangのOpenAI互換エンドポイントを通じてネイティブな関数呼び出しを出力できる。重みはApache 2.0ライセンスで提供される。モデルのネイティブなシーケンス長は128Kで、公式には長コンテキスト訓練によって512Kまで拡張可能としている。[IBM Research](https://research.ibm.com/blog/introducing-granite-4-2)は、クラウド、オンプレミス、エッジへ階層的にデプロイできるエージェントモデルファミリーと位置付けている。

技術的な要点は、`<think>`タグの追加だけではない。IBMが公開した訓練資料によると、SFTデータは約720万件、合計約1,000億tokenで、そのうち31.6%をエージェント関連データが占める。8Bと30Bにはその後、実環境のサンドボックスで追加のagentic RLが施され、ターミナル操作、コード修正、検索、ツール選択を訓練した。3Bにはこの段階がない。公式にはFP8、FP4、および複数のGGUF量子化版も公開され、セルフホスティングのハードルを下げている。[技術記事](https://huggingface.co/blog/ibm-granite/granite-4-2)に掲載された社内評価では、30BがSWE-bench Verifiedで57.0%、Terminal-Bench 2.1で29.24%を記録し、8Bはそれぞれ47.67%と20.56%だった。

ただし、訓練元については、エンジニアリングチームが事前に確認すべき矛盾がある。同じ技術記事では、3モデルを約15兆tokenで「ゼロから事前学習した」としている一方、30Bの[モデルカード](https://huggingface.co/ibm-granite/granite-4.2-30b)ではGranite 4.1-30B-Baseをベースモデルとして挙げ、4.2はそこからpost-trainingされたとしている。この違いは、データの継承関係、ライセンス、再現可能性の判断に影響する。また、現時点のエージェント性能と長コンテキスト性能の数値は、主にIBMによる自己評価に基づく。中国語は評価言語に含まれているものの、中国語でのツール呼び出しに関する独立評価はまだ不足している。今後は、IBMが文書を修正するか、完全な評価設定を公開するかに加え、512Kで実運用した際のKV-cacheコストと精度劣化を注視する必要がある。

出典

  1. Granite 4.2 brings native reasoning to enterprise agents
  2. Granite 4.2 LLMs: How They're Built
  3. Granite 4.2 30B model card