AI 軟體/文件處理
Cohere Parse 5、2.3Bビジュアルモデルで企業文書を処理。ただしベンチマークスコアはグラフとレイアウト位置特定を除外
Parse 5はPDF、プレゼンテーション、画像を、表と読み順を保持したMarkdownに変換する。API料金は1,000ページ当たり1.50米ドル。公式発表のParseBenchスコア79.2は、5つの評価軸のうち3つのみを対象としており、文書理解全体の成績とはみなせない。

Cohereは文書解析モデルParse 5をリリースした。モデルIDは`parse-v5.0`。約23億パラメータ、4.6GBのプロプライエタリな視覚言語モデルで、コンテキスト長は8,192 token。PDF、PPT、画像からテキスト、読み順、表、フォーム、リスト、画像、キャプションを抽出し、Markdownまたは順序付きコンテンツブロックとして出力できる。表と画像にはbounding boxを付与できる。このため、RAG、文書インデックス、エージェントワークフローの入口に直接組み込め、OCR、レイアウト解析、フォーマット再構築を独自に連携させるエンジニアリング作業を削減できる。
現在、Cohere API、Model Vault、Microsoft Foundry、AWS SageMakerを通じて提供されている。Cohere APIの料金は1,000ページ当たり1.50米ドル。公式には、8基のH100で毎秒36ページを処理できるとしている。ただし、これはベンダー管理環境でのスループット結果であり、実際のレイテンシはページ解像度、視覚処理経路を使用する割合、バッチサイズ、リトライの影響を受ける。モデルの重みは公開されておらず、抽出内容のconfidence scoreも返さないため、規制対象のワークフローでは、サンプリング、フィールド検証、人手によるレビューの仕組みを別途構築する必要がある。
最も注目すべきなのは評価基準だ。Cohereは更新後のルールでParseBenchを再実行し、表、コンテンツ忠実度、セマンティックフォーマットの3項目の平均で79.2を獲得した。これはGPT-5.5、Opus 4.8、Gemini 3.5 Flashを下回る一方、LlamaParse Cost Effectiveをわずかに上回る。元のParseBenchは約2,000ページ、16万9,000件超のルール、5つの評価軸で構成される。しかしCohereは、グラフデータ抽出と完全な視覚的位置特定を平均スコアに含めていない。現時点のParseはグラフを説明するだけで、各テキスト領域のbounding boxを出力しないためだ。したがって、エンジニアリングチームは、中国語のスキャン文書、複数ページにまたがる表、印影、グラフを用いて独自の回帰テストセットを構築すべきであり、単一の総合スコアだけを比較してはならない。